日本人妻の海外不妊治療きろく|はじめての育児@台湾    

〜卵巣チョコレート嚢腫破裂からの体外受精と海外での子育て〜

台湾高雄の月子中心(産後ケアセンター)

月子、と書いて”ユエズ”と言います。
台湾では産後基本的に月子という期間を過ごします。
人によりますが、基本30日と言われています。
さて、まず月子とはなんぞや?
初めて聞く方にご説明します。

中国系の人は非常にこの産後の月子を重視します。韓国もそんな風習があると聞いたような。
出産後、産褥期にこの”月子”をしないと、あとで身体がひどいことになる、と言われています。

日本は月子しないんでしょ?!本当なの?って驚かれます。それくらい、しないことがありえないと言うような感覚なので。
例えば、年老いてから腰が曲がったおばあちゃんになったり、どうのこうの。
月子には禁止されていること、やらなければならないことがいくつかあり、これを産後の30日し続けることが後々自分の体を助けることになるということなのです。

厳格なお母さん(お義母さん)のもとではもっと厳しいかもしれないし、
逆に時代に合わないものは現代風に、はしょる人も多いです。
私がやった月子はまあまあ今の時代に沿ったやり方という感じかな。


基本的な月子の決まり
1、眠たくなくても横になっていなければならない。
2、扇風機の風にあたってはいけない。
3、室温は25〜28度にしなければならない。
4、汗をかいたらすぐに乾いた服に着替えなければならない。
5、水を触ってはいけない。
6、髪を洗ってはいけない。
7、外の風にあたってはいけない。
8、冷たい果物、アイス、飲み物、料理を口にしてはいけない。
9、にら、にんにく、唐辛子、胡椒、油で揚げたものを口にしてはならない

などなど...

そして、古くはもちろん家で家族の協力のもと、この月子をするのが当たり前だったのですが、最近の核家族化の影響で、家には協力してくれる家族がいないのが普通になってきたためか、産後は月子をするための月子センターで過ごすのが一般的です。

私も例に漏れず、両親は日本に、義両親は台湾だけど近く無いところに居るので、今回、私は出産した大学病院の附属月子中心にて月子をしました。

私が3週間過ごした台湾の月子中心はこんな感じでした。



空調も整っているので、髪を洗ってはいけない、などの昔の決まりは守る必要はありません。
今は、ちゃんと完全にドライヤーで乾かして服を着てから部屋に戻れば問題ないと先生に言われました。
昔はドライヤーが無いので、冷えるのを恐れてそう言ったんですね。

哺乳瓶を消毒する機械や電気ポット、搾乳機、毎日の母子の着替えなどは全て用意してくれます。

私の過ごしたこの病院附属の月子中心は母子同室が原則だったので、基本赤ちゃんもこの部屋で過ごしますが、
月子の基本概念通り、母が休むための月子なので、子供を預かって欲しい時はいつでも新生児室に預けることができます。

とにかく、お母さんが休むための施設なのです。あとは助産師さんが常に母子の健康に異常がないかチェックしてくれます。
初産婦さんにはとても心強いシステムです。

私は産後会陰の傷口が1週間は痛み、3日で退院して子供を抱えて車に乗る、なんて不可能に感じましたから、本当にここで休めて良かったと思いました。
それ以外にも初出産で何から何までわからないことだらけだったので、手取り足取りのこの時間は必要でした。

次は、この月子中心で過ごした感想をお伝えします。